後編
バチーン!
そんな音がしたかしないか。気づくと僕の大好きなアメリカンドッグは吹き飛ばされていた。ザ・ロックのショーンコネリーばりにコロコロと転がってフェンスの下をくぐり抜け、毎日毎日焼かれていやになっちゃったのか海と落ちて行った。
なんてこった。先に食えばよかった・・・。
バサッバサッ、カシャーン
トンビがフェンスにとまった。貴様の仕業か!近くで見るとでかい。僕はエアガンを取り出しトンビに向かってぶっぱなす。トンビは片目を失い逃げていく。その後、周辺で隻眼のトンビが人間を襲う事件が多数報告される。
というのが理想だったけど、エアガンは持っていなかった。なんか投げるものないか・・。そうだ、右手にはケチャップの容器がある。こいつをぶつけてやろうじゃないか!いや、でもケチャップとかマスタードが飛び散ってきたら困るな。ん?まてよ・・・。
恐る恐る自分の体を見てみると、無地だったはずのTシャツは赤と黄色に彩られていた。