6月13日の日記のときに登場した。おばさんだが、自分が技工当番の時は何もしないくせに、違うときはなんだか石膏を注ぎたがる。

 今日だって俺は忙しそうにしてないのに、俺の前で何故か石膏を練りはじめた。正直、目の前で誰かに石膏を注がれるとちょっとイラっとする。うまいひとならいいけど、おばさんたちは一様に僕の納得するものは作らない。俺にやらせろよって感じ。それで気泡とか入ったら、技工当番のせいみたいな感じだし。

 最後にチェックをしていると、一つ型が足りない。しかも重要なやつ。おそらく注ぐ前に、もう注がれたもんだと思って捨ててしまったのだろう。ドクターは型をとった記憶があると言っている。今日石膏を注いだのは僕とおばさんのただ二人。これはおそらく僕しか知らない。僕はもちろん注ぐ前に捨てるなんてことはしてないという自信があるわけで、そうするともう犯人はおばさんしかいない。当然、誰のせいだって話になるけど、犯人はあいつだ!って言うのもどうかと思う。だけど自信を持てば持つほど、おばさん犯人説は自分のなかで確固たるものになっていく。Hさんは犯人を知りたがる。「誰がやったの?」「シラネ」きっと、そうであってほしくない人が犯人だったときのコナン君も、こんな気持ちだったんだろうなぁ。